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【vol.0】高瀬舟―森鴎外

中学の教科書にも載っているこの『高瀬舟』。学生時代に何となく読んだという人も多いのではないでしょうか。
『高瀬舟』は短編ですので、
「もう一度、読んでみようかな」
「読書したいけど、まとまた時間が取れない・・・」という人にオススメの作品です。

著者について

森 鷗外(もり おうがい、1862年2月17日(文久2年1月19日) – 1922年(大正11年)7月9日)は、日本の明治・大正期の小説家、評論家、翻訳家、陸軍軍医(軍医総監=中将相当)、官僚(高等官一等)。位階勲等は従二位・勲一等・功三級、医学博士、文学博士。本名は森 林太郎(もり りんたろう)。

Wikipediaより引用

『高瀬舟』は、森鴎外の晩年の作品で1916年(大正5年)に「中央公論」に発表された。

私が思ったこと

この作品を読んで思うことは、安楽死・尊厳死のことではないでしょうか。
しかし、私が思ったことは

【幸せとは何か?】

ということです。
喜助が島流しに遭うことを喜んでいたのは、捕まってからの生活が捕まる前の生活よりもすばらしく、さらに島での生活資金ということでお金までもらえたからでした。
もちろん、捕まってからの生活や島での生活も一般の人からすれば劣悪な環境です。
しかし、喜助にとっては劣悪どころか、すばらしい環境に映るのです。そして、島での生活に希望を抱いてまでいるのです。
これは、「幸せ」の程度が喜助と一般人とでは、雲泥の差があるということを表わしています。
もう少し抽象的に言えば、「多様な価値観」ということでしょうか。

最後に

『高瀬舟』を読んで、改めて「幸せとは何か」を考えさせられました。
安楽死や尊厳死も含めて、現代でも通じるテーマを100年前に提起していた森鴎外は、すごい人だったのですね。

山椒大夫/高瀬舟改版 他四篇 (岩波文庫) [ 森鴎外 ]

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